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夜のマップ画面で谷口を選択。 ↓ ハルヒとの会話が出る。 ↓ エンブレムを出し終了 キー会話は、映画のことから、もう追加撮影の必要はないよな?を選択し、気分が一定以上なら、映画のことに、本当に本当に追加撮影の必要はないな?が出るので、それで終了。 ループを繰り返し、一定時間経過するとバッドエンドの妹エンドになってしまう。
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ハルヒ「ちょっと・・・みんな、私を無視しないでよ・・・・・・・」 キョン「うるさいんだよ、お前は毎日毎日、人使い荒くて 何なんだよお前は、何様だってんだ!」 ハルヒ「・・・!!」 キョン「朝比奈さんも古泉も長門も何も言わないけど きっと俺と同じでお前の事うっとおしく思ってるはずだぜ。 くだらないことしてないで、いい加減大人になれよお前。 じゃあな」 ハルヒ「ちょっとキョン待ちなさい・・・!!キョン・・・。 私を一人にしないでよ・・・。もう一人はイヤなの・・・」 ハルヒ「ねぇ!?なんで昨日部室に来なかったのよ!? 今日もサボったら死刑だからね!」 キョン「うるさいから話しかけるな(ボソ」 ハルヒ「え・・・。」 部室 ハルヒ「ね、ねぇ、み、みくるちゃん・・・」 みくる「・・・なんですか・・・」 ハルヒ「み・・・みくるちゃんは!わたしの事無視したりしないわよね・・・」 みくる「・・・・・・・・・」 スタスタスタスタスタ・・・ ハルヒ「み、みくるちゃん・・・」 ハルヒ「!・・・そ、そうだ、ユキ!・・・え・・・?」 古泉「みなさんもう多分ここには来ませんよ。」 ハルヒ「そ、そんな・・・」 古泉「では、私も出て行かせてもらいます」 スタスタスタスタ・・・ ハルヒ「そんな、なんでみんな・・・」 ハルヒ「なんでなの、みんな。・・・私が駄目なの?どこが駄目だったの?ねぇ、誰か・・・」 自分しかいない部室で、ハルヒは独り泣いていた 翌日 教室 ハルヒ「お・・・おはよう!みんなゲンキーッ!」 ハルヒ「・・・・・」 誰も返事を返してくれない。 そのままハルヒは黙りこんで自分の席についた。 休み時間 ハルヒ「・・・」 ヒソヒソ 女子A「聞いた?あの娘唯一の友達だったSOS団とかいうグループの人たちからも 無視されてるらしいわよ。」 女子B「え~可愛そう(笑)。でもあの娘っていつも変なこと言ったりやったりしてるから 自業自得だよね~。」 女子A B「クスクス、クスクス」 ハルヒ「・・・・・・・」 鶴屋さんの反応 ハルヒ「あっ!鶴屋さんおはよう!」 鶴屋「何?みくるやみんなにさんざん迷惑かけて何しらばっくれてんの?みんなもう疲れてるんだよ。!あっ!みくるーッ!おはよう!今日もかわいいねぇ!」 ハルヒ「・・・・・」 コンピ研部長の反応 ハルヒ「あっ!・・・えーっと、誰だか忘れたけどおはよう!」 コンピ「あぁ、もうなんだよ。君にはさんざんやりたい放題されてこりごりなんだ。もう近寄らないでくれよ。」ハルヒ「えっ、なんで・・・」 キョンの妹の反応 ハルヒ「!あっ!キョンの妹!こんにちは!」 妹「ねぇ、なんでおねえちゃんはみんなにひどい事するの?人をいじめちゃいけないって学校の先生言ってたよ?」 ハルヒ「そんな、わたしそんなつもりじゃ・・・」 妹「あっ、あんまりおねえちゃんと話しちゃだめってキョン君言ってたから、じゃあね!」 ハルヒ「・・・・・・」 ハルヒ「みんな無視する…まぁW杯でも見てその話すれば大丈夫よ」 ポチッとな 「……何、この黒い奴。一人で突っ込んで周り見てないじゃない」 「あっもしかして私、この黒いのと同じ…かも」 ハルヒ「わたし、サッカー好きなのよ~!」 キョン「サッカーはお前のことが嫌いだがなっ」 ハルヒ「・・・小笠原が特に好k」 キョン「小笠原はお前のことが大っ嫌いだけどなっ」 ついに登校拒否になってしまったハルヒさん。 おや、なにやら窓の外から聞き慣れた声がします。 ふと見てみると、いつものメンバーが笑いながらあるいています。 ハルヒさんの家の前なのに誰も気にしてないようです。 (私の居場所は本当になくなっちゃったんだな・・・) 暗い部屋の中で体育座りをしているハルヒさん。 こうしてれば自分を傷つける人はどこにもいない。 嗚呼、可哀想 「うう、うっ、わぁ、うわぁぁん。」 怖い夢をみてしまったハルヒさん もう落ち着ける場所はどこにもない。 嗚呼、可哀想 もう誰も信じられなくなったハルヒちゃん (もう虐められるのはイヤ) そう思いながらコツコツ貯めていたお金で遠くへ逃げます そこへキョンが訪れてきました。 キョン「なぁハルヒ、少し金貸してくれよ」 ハルヒ「え、あ、今は・・・」 キョン「ん?なんだこれは・・・ お、金じゃん!しかもスゲー金額!」 ハルヒ「あ、それは!」 キョン「別にいいじゃん。俺ら、友達だろ?」 そう言われ、お金を持っていかれたハルヒちゃん 人生お先真っ暗 嗚呼、可哀相 ハルヒ「えー!なにこれー!もう最悪ぅー!」 キョン「お前の性格がなっ」 ハルヒ「・・・直すように努力するわ」 キョン「努力では掴みとれねー物もあるんだよ、いい加減オトナになれヴァーカっ」 警察「すみません 涼宮ハルヒさんですね?」 ハルヒ「・・・?はい、そうですが」 警察「実は貴方が朝比奈みくるさんの卑猥な画像を インターネット上に公開したとの通報がありまして ちょっと署までご同行願えますか」 ハルヒ「ちょ、あの、それは」 キョン「朝比奈さんの気の弱さにつけこんで 散々酷いことをした罰だ 少し頭を冷やしてこい」 ハルヒ「・・・・」 キョン:それじゃあ、明日は2000年前に行ってピクニックをしよう! ──────────────────────────────── みくる:賛成! ──────────────────────────────── 長門:それはいいわね! ──────────────────────────────── 古泉:じゃあ僕は外国から取り寄せた高級お菓子を持ってくるよ! ──────────────────────────────── 『ハルヒ』が入室しました ──────────────────────────────── 『キョン』が退室しました ──────────────────────────────── 『みくる』が退室しました ──────────────────────────────── 『長門』が退室しました ──────────────────────────────── 『古泉』が退室しました ──────────────────────────────── ハルヒ:・・・・・・ ──────────────────────────────── 長門:しかし最近の若手芸人のつまらなさには腹が立つよね ──────────────────────────────── みくる:そうよね。それを雇うテレビもテレビだわ ──────────────────────────────── 古泉:昔の番組は凄く面白かったよね ──────────────────────────────── 『ハルヒ』が入室しました ──────────────────────────────── キョン:つまらないから早く消えてしまえばいいのにな ──────────────────────────────── 『ハルヒ』が退室しました ハルヒ「(今まで何やってたんだろ私)」 ハルヒは学校の屋上に来ていた ハルヒ「あっちの世界に逝けば 宇宙人や未来人よりも面白いことがあるのかな・・・」 そう呟くと なるべく何も考えないようにして 屋上から身を投げた たまたま教室から外を眺めていたキョンの目に 落ちてゆくハルヒの姿が映ったが キョンは眉一つ動かさず そのまま外を眺めていた 数分後 学校のグラウンドにサイレンの音が鳴り響いた 長門「…」 ハルヒ「あ!ユキ…っ」 長門「これ…」 ハルヒ「え?本?」 長門「読んで…」 ハルヒ「あ…お勧めの本なの?そ、そうね。本はあんまり興味ないけど どうしてもっていうなら読んであげてもいいわよ」 ハルヒ「えっとなになに…完全自殺マニュアル………?」 みんな「王様だ~れだっ?」 キョン「あ、オレだ。じゃあ二番のヤツ、振り返りながら「大好き」ってやってくれ」 長門「・・・私」 長門「・・・大好き」 キョン「なんかそうじゃないんだよな~、もう一回!」 長門「・・・大好き」 キョン「ハルヒ、お前やれ」 ハルヒ「なんで私g」 キョン「やれ。」 ハルヒ「・・・やるわよ、やればいいんd」 キョン「早くやれ、ブス」 ハルヒ「・・・d」 キョン「やっぱりいい。きめえから」 みんな「ぎゃははははははははははははははははは」 キョン「悪いな、今日4月1日だったから調子に乗りすぎた」 ハルヒ「何考えてんのよバカ・・・」 キョン「おま・・・うっ(泣き顔モエスwww)」 ハルヒ「何よ・・・」 キョン「いや、その顔もかわいいなと・・・」 ハルヒ「・・・信じらんない///」 キョン「・・・と言うとでも思ったのか? だいたいちょっと優しくされただけですぐ顔を赤らめるな気持ち悪い。 じゃあ俺は帰るからな。」 バタン ハルヒ「・・・・・・・」 ハルヒ「あ、あのさ、今度のSOS団の活動なんだけど」 長門「…………フッ」(嘲笑) 古泉「あのう、誰に話しかけているんでしょうかね、彼女は?」 みくる「さあ、独り言じゃないですか?」 キョン「SOS? まだ言ってたのかよwww寒っwww」 ハルヒ「あ・・・上靴が。。。」 ~朝会~ 担任「え~涼宮さんの上履が無くなってしまったそうです。 見かけた人がいたら涼宮さんの所に届けてあげください。」 クラス一同「クスクス」 朝比奈「そうですね、許してもらいたかったら以前あなたが 私にしたこと全てをあなた自身も体験して下さい。 まずはコンピ研からですね」 ハルヒ「……え?」 キョン「っくははははは! そりゃいいや、行って来いハルヒ」 古泉「コンピ研で何があったんですか?」 長門「セクハラ」 一同「誕生日おめでとー」 キョン「・・・何て言うと思ったか?」 朝比奈「わーすごーい。勘違いして生きていけるって幸せですよねーww」 小泉「一度入院されたほうがいいのでは?」 長門「死ね。氏ねじゃなくて死ね。」 ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」 ハルヒ、クラスメイトからの疎遠増幅 不注意からみくるを大怪我させSOS団からも疎外 映画部、PC部にかけた損害が生徒会に周りSOS団強制解体 それでもどうにかSOSのメンツを集めようとするが誰一人集まらず そしてハルヒは「毎週土日になると街をさまよう電波女」として都市伝説になった キョン「おーい サッカーしようぜ」 古泉「いいですね 実は最近、新しいボールを買ったんですよ その名も・・・涼宮ボール!」 そこにはロープで雁字搦めにされたハルヒの姿 口を糸で縫い付けられているので 喋ることができないようだ 古泉「このボールをよく飛ばすにはちょっとしたコツがありまして」 キョン「ほう どうするんだ?」 古泉「この部分を力いっぱい・・・蹴る!」 そう言うと古泉はハルヒのみぞおちを思いっきり蹴り飛ばした ハルヒ「・・・・!!」 口の隙間から液体が溢れ 糸が赤く染まる 古泉「あらら・・・ボールが裂けてしまったようですね」 キョン「ははは 水風船みたいだな」 キョン「ハルヒ誕生日おめでとう、意地悪して悪かったな」 ハルヒ「そんなのいいのよ~!ありがと!キョン、みんな!」 古泉「さあ、ロウソクの火を消してください、涼宮さん。」 ハルヒ「そうするわ、(フゥー)」 キョン妹「消えた消えたー♪」 キョン「ハルヒの生命もこの火の様に早く燃え尽きてほしいよな」 みんな「ぎゃははははははははははははははははは」 長門「ww」 ハルヒ「なにこれ・・・まさかドッk」 みくる「ドッキリなんかじゃないですよ、現実なんだよぉっ!!」 古泉「あぁ…いけない。 ちょっと忘れ物をしてしまいました。 取ってくるから待っていて下さい。」 ハルヒ「分かったわ。」 ――――――――――――5分―――――――――――――10分――――――――――――――――20分―――――――――――――――30分――――――――40分――――50分―――――――― ハルヒ「遅いなぁ…」 キョン「お前黒いな…」 古泉「クスッ…それはお互い様でしょう…。 さぁ早く行きましょう。遅れますよ。」 ――――――――― ハルヒ「……おそい…なぁ…」 古泉「ちょっとシャーペンお借りしますよ。」 ハルヒ「え?あ…うん」 キョン「俺も借りるぜ。」 長門「借りるよ。」 みくる「私にも貸してね。」 ハルヒ「ぇ?ぇ?…… …私の分が…無くなっちゃう…」 古泉「ぇ? あなたには別に必要ないでしょう。クスクス…」 キョン「激しく同意。」 ハルヒ「…………」 ハルヒ「キョン、ちょっときなさい!」 キョン「は? なんで俺がお前の言うこときかにゃならんのだ」 ハルヒ「うるさいわねぇ! いいからついてきなs」 キョン「うるさいのはお前だ。きゃんきゃんきゃんきゃん喚きやがって」 ハルヒ「な、なによ! アンタなんかが私に……」 キョン「鬱陶しいんだよ、マジで。もううんざりだ、お前に付き合うのは」 ハルヒ「わ、私だって……う、うんざりよ! アンタなんかとは、もう口きかないんだからね!」 キョン「ああ、そうしてくれ。というか、そのつもりだ。わかったら俺に近寄るな」 ハルヒ「あ、アンタがどっか行きなさいよ!」 キョン「へいへい。じゃあな、馬鹿ハルヒ」 ハルヒ「…………っ……なによ、馬鹿……」 涼宮ハルヒの構造 キョン「なあ、古泉、何でハルヒは憂鬱の後、あんまり活躍出来ないんだ? 古泉 「おや、あなたは、またあの灰色の空間に閉じこめられることをお望みですか?」 キョン「いや、もう二度とゴメンだ・・・」 古泉 「要するにこの物語における涼宮さんの役割は終わってしまったのですよ。 彼女は平凡な高校生であるあなたをキテレツな言動と行動で振り回し、 あげくの果てに暴走し異世界へ拉致監禁までしようとした。 そこで、窮地に陥ったあなたが王子様のキスをして彼女の目を覚ましてあげたのです」 美しい話じゃないですか。 つまるところ、彼女があなたに与えられるお話など もう、じれったいラブコメくらいしか残っていないのですよ」 キョン(ハルヒ、えらく、ひどいこと言われてるぞ・・・) ハルヒ「ちょっと来なさい!」 キョン「何か言ったかトラブルメーカーさんよ。」 ハルヒ「はぁ!?あたしが・・・」 古泉「キョン君もあなたのわがままにつきあわされるのがいやだと言ってるんです。 わかりませんか?(ニコニコ)」 ハルヒ「そ・・・そん」 キョン「そういうことだ。古泉、帰るぞー」 古泉「わかりました。」 キョン「二度と関わるなよ、トラブルメーカーさん。じゃあな。」 ハルヒ「あたしが・・・トラ・・・いやぁぁぁああああ」 今日もSOS団から無視をされたハルヒ。 自宅の部屋のベッドで泣きながらうなだれていると、机の上に置いた ハルヒの携帯のランプ部分が点滅しているのに気づいた。 人から電話やメールなどは滅多にこないので、いつもマナーモードになって いるため、偶然机に目がいっていなかったらきっと朝まで気づかなかった だろう。 ハルヒ「このメール・・・キョン・・・バカ・・でもありがと・・」 メールの送り主はキョンからのもので、メールにはこう文面がつづられていた。 Title:ハルヒへ さいきん冷たくしてごめんな。 っていっても、あれは本当はみんなの演技なんだ。 さいきんハルヒがみんなにわがままばかり言うから、ちょっ とお前をからかってやろうと思ってたんだ(笑) しつれいなことをしたと今は思ってる、本当にごめんな。今日はもう ねるよ、また明日学校で。SOS団の活動もがんばろうぜ。俺も ボーっとしてないで、ちゃんと活動に参加するからさ。 ケッセキなんてするなよ、お前がいないとつまらないからさ(^▽^) キョンより。 キョンに勇気付けられたハルヒは、明日からは心を入れ替えて頑張ろう、と 心から思ったのだった。 ――――― まとめてる人「ヒント:縦」
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完結作品 間違いだらけの文化祭 /キョンと佐々木の中学での文化祭の話 Am I father ? /キョンと長門が朝倉を育てる話。いい話だ。 涼宮ハルヒの軌跡 /ハルヒが力を自覚している世界で、キョンと二人でSOS団のメンバーに接触していく話。いかにSOS団が奇跡的な存在かを描く。とくに伏線や展開が凄い、というわけではないが、話が読みやすくまとまっている。それぞれのキャラについて掘り下げている。面白くもあり感動もできる、と個人的には高評価の作品。ラストのキョンのちょっとした妄想がいい味だしてます。 涼宮ハルヒの微笑 /数年後、ハルヒが原因不明の病に倒れるところから始まる。ハルヒを救うためにキョンが時を越え奔走する話。長編ながら多くの伏線をはり、見事に回収していく。そのためか多くの人気を得ている。なので話の展開は非常に巧妙になっていてとても楽しめる。 Short Summer Vacation /キョンが死ぬことから始まる物語 涼宮ハルヒの奮闘 ~しっと団の野望~ ―from 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki /気休めに。ハルキョン、古長にしっとする話。一人身万歳。 長門有希の喪失 朝比奈みくるの最後の挨拶 古泉一樹の親友 ―from From dusk till dawn "三丁偏愛" /三部作。それぞれの別れ?とその後を描いており、小作品ながらうまくまとまっている。 長門有希の暴走 長門有希の暴走-消失 ―by 6-555氏 from 涼宮ハルヒのSS保管庫 予備 /人気作。キョンが長門と関係をもった場合の「涼宮ハルヒの消失」を長門視点で描いていく。暴走-消失は、暴走の設定での消失世界の長門視点での物語。どちらも長門の心情、とくにキョンへの思いを強く描いている。とくに暴走-消失では切なくて感動してしまう。 非単調ラブロマンスは微睡まない ―by kobuneno from ノドアメ /鶴屋さんssの最高峰。とある平行世界で鶴屋さんとラブラブする話。鶴屋さん好きにはたまらない。 作家のキョンと編集者佐々木 ―from 佐々木ss保管庫 /タイトル通りの作品。安心して読める。 朝倉涼子の再生 ―from Novel Station Neo by 仮帯 /朝倉ss。分裂自己解釈アリ。喜緑、長門とともに朝倉の教育を行う。自己解釈だが、うまくまとめてある。 短編 ハマるな危険 /朝倉さん 未完?作品 ループ・タイム ループ・タイム――涼宮ハルヒの憂鬱―― ループ・タイム――涼宮ハルヒの溜息―― ループ・タイム――涼宮ハルヒの消失―― ループ・タイム――涼宮ハルヒの陰謀―― ループ・タイム番外編――雪山症候群―― ループ・タイム番外編――エンドレス・エイト―― ―by 25-41様 from 2chエロパロ板SS保管庫 /気楽に読める作品。原作再構成。目が覚めると一年前だった。 ガール・ミーツ・ガール ―from 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki /キョンTSもの。女キョンはいいやつ。
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涼宮ハルヒの約束IVまでもマップ選択画面ではハルヒを優先的に選択しておく。 もちろん、ストーリーが進まなくなるほど選ぶのはタブー。 涼宮ハルヒの約束IV 午前に、ハルヒとのSOS会話を発生させ、エンブレムを出す。 ↓ 午後に、古泉との、難易度は普通にやれよで、ミニゲーム渚のビーチバレーで勝つ。 ↓ 最後に、夜にハルヒと会話して終了。 涼宮ハルヒの約束V 朝の古泉との会話で、信じるを選ぶ。 ↓ 午前に、ハルヒとのSOS会話を発生させ、エンブレムで終わらせる。 ↓ 午後と夜は、誰を選んでもいいが、シャミセンと話す場合、SOS会話あり。 ↓ 深夜のみくるとの会話での選択肢では、いきましょうを選ぶ。 涼宮ハルヒの約束VI 午前の古泉との会話で、古泉を止めるを選ぶ。 ↓ 午後はハルヒと、夜はみくるとの会話のみ。 涼宮ハルヒの約束VII 朝での会話では、団員として恥ずべきことだわを選択。 ↓ 午前は、ハルヒとの会話のみ。 ↓ 夜のハルヒとの会話。本物と偽者のハルヒとSOS会話を行う。 会話から違いを見つけ、偽者を見破る。 もし、失敗すると、基本的にはバッドエンド。 そして、エンディング。
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ハルヒ「明日は個人的な理由によりSOS団恒例の不思議探しは中止とします! その代わりに各自日常の不思議を探してきて。どんな些細なことでも構わないわ!その些細な不思議がやがてとんでもない不思議になるかもしれないしねっ!というわけで以上っ解散!」 キョン「そんな無茶な…」 古泉「ツチノコを探して来いと言われるよりはましですよ。それに僕は日常の不思議に心当たりがありますしね…あなたには無いのですか?日常の不思議」 キョン「お前らみたいな奴らがいるのが一番の不思議だよ」 古泉「おやおやこれは手厳しい」 キョン「朝比奈さんはどうするんですか?よかったら一緒に探しませんか?」 みくる「ごめんなさいキョンくん。私も心当たりがあるんです」 キョン「そうですか…長門は?」 長門「ないこともない」 キョン「どっちだよ?」 長門「心当たりはある。ただしそれをあなた達が不思議と思うかは別の問題」 キョン「そっか、あるのか…しゃあねぇ一人で探すか…」 ハルヒ「みんなー!何してんのー?早く来ないと先帰っちゃうわよー!?」 キョン「やれやれ…」 ~発表日~ キョン「結局見つけられなかった…つか要求が曖昧すぎなんだよ!」 長門「………」 ツンツン キョン「なんだよ?」 長門「私の見つけた不思議にはあなたの協力が必要。援助を要請する」 キョン「マジか!?いや、願ったり叶ったりだよ!サンキュー長門!」 長門「お礼を言うのはこちらの方」 ガチャ ハルヒ「みんなー!不思議探してきたっ!?それじゃあ順番に発表してもらうわよ!まずは古泉くんから!」 古泉「コホン、では見てぐたさいみなさん!僕のこの天を突く勢いのテトドンを!これって不思議ですよね?」 ハルヒ「はあ?自意識過剰なんじゃないの?」 みくる「なんですかこの可愛いの?」 クスクス 長門「粗チン」 キョン「ダウトッ!!貴様の粗末な物で朝比奈さんの目を汚すな!」 ベキッ 古泉「ナアアアアアウ!!ぼ、僕のテドドンが直角に折れたっ!!」 ピクピク 古泉一樹 再起不能 ハルヒ「ふん!とんだ期待外れねっ!じゃあ次はみくるちゃんよ!」 古泉「ぼ、僕のツチノコが…ツチノコなのに…」 ピクピク ハルヒ「そこうるさいっ!負け犬はおとなしく死んでなさい!!次はみくるちゃんよ!すんごいの期待してるわ!」 みくる「ひゃい!で、では涼宮さん近くに来てください…あの、みなさんの前では少し恥ずかしいことなので…」 ハルヒ「ふーん、どれどれ?」 スタスタ みくる「じゃあそのままオッパイを直に揉んでください!」 キョン「なんですとー!」 長門「………」 ムカッ ハルヒ「な、なにあんたそういう趣味なの?」 みくる「違いますよー!これが不思議なんですぅ!いいから揉んでくだしゃい!」 ハルヒ「仕方ないわね」 モミモミ ハルヒ「あ、なんかにじんできた…」 みくる「そうです!妊娠してないのに母乳が出ちゃうんでしゅ!それが私の不思議!」 キョン「マニアック!?」 ハナヂブー ハルヒ「ふーん。で、どんなからくりなわけ?」 みくる「牛の遺伝子をインプリティングした、はっ!い、いえそれは禁則事項ですぅ」 ハルヒ「よくわからないけどイカサマなのね?ダウトッ!!有希、足腰立たなくなるくらい揉んでしまいなさい!今日は無礼講よっ!」 長門「了解した」 みくる「ひっ!」 長門「妬ましい…嫉ましい…疎ましい……」 ジリジリ みくり「い、いやあああああああ!!」 朝比奈むくる・キョン 再起不能 ハルヒ「じゃあ次は有希の番よ!」 古泉「ツチノコ…僕のツチノコ…」 みくる「もうミルク出ないでしゅぅ…そんなに強く揉んたら痛いですよぅ…」 キョン「百合…百合の花咲き乱れ…」 ハルヒ「てかなんであんたまで延びてんのよ!起きろバカキョン!」 ゴツン キョン「あいてっ」 長門「私の不思議は彼との合作」 ハルヒ「うっ、すごいマイペースね…てか二人で一つの不思議なの?それはちょっとやそっとの不思議じゃ許されないわよ?」 長門「問題ない」 ハルヒ「ふーん?凄い自信ね?で、肝心の不思議は何よ?」 長門「もう言った。私の不思議は彼との合作」 ハルヒ「どういうこと?」 キョン「さあ?」 長門「生命の神秘。処女妊娠。それが私。父親は彼」 ハルヒ「はあっ!?ど、どどどどどどういうことよ!!」 キョン「し、知らん!どういうことだ長門!?」 長門「心配無い。既に籍は入れてきたわ。あなた」 キョン「俺が聞いてるはそういうことじゃねぇ!」 ハルヒ「そうよそうよ!ちゃんと説明なさいよ!」 長門「チッ…昨夜彼の部屋に忍び込み彼の精子を確保。それを元に構成した」 キョン「ダウトッ!!」 長門「却下。あなたの子供にはかわりない」 キョン「そ、そんなこの年で所帯持ちかよ…」 キョン 再起不能 ハルヒ「そんなの納得いかないわ!」 長門「納得とは?」 ハルヒ「駄目よ…そんなの絶対駄目!」 長門「この子を降ろせと?」 ハルヒ「違うっ!そんなこと言ってるんじゃ…」 キョン「長門…いや、有希。不束か者ですがよろしくお願いします」 ハルヒ「あんたまで何言ってるのよ!そんなの絶対認めないんだからねっ!」 長門「何故?」 ハルヒ「だって…だって…私だってキョンと(夢の中で)キスしてから生理来てないんだからっ!!」 長門「!?」 キョン「な、なんだってー!…それは想像妊娠じゃないか?」 ハルヒ「違うわよ!あ、今お腹蹴った!これはもう確実に孕んでるわ!だから私もキョンと結婚する権利はあるのっ!!」 キョン「でももう籍入れちゃったみたいだし…」 ハルヒ「とにかく駄目なものは駄目ー!!」 長門「問題ない」 ハルヒ「へ?」 長門「多重婚が認められている国で籍を入れまたこの国に戻ってくればいい万事解決」 ハルヒ「え?いいの有希?」 長門「いい。私という個体はあなたにも好意を抱いている」 ハルヒ「マジで?」 長門「マジで」 ハルヒ「本当に?」 長門「本当に」 ハルヒ「指切り?」 長門「嘘ついたら針千本飲む。比喩ではなく」 ハルヒ「じゃ、じゃあ…」 こうして俺はなかば強制的にオーストラリアに連行され籍を入れさせられてしまったわけだ… ハルヒ「あなたー!早くしないと置いて行くわよー!」 キョン「うーい、今行くー」 ハルヒ「さっさとしなさいよ!今日は有希の出産予定日なんだから。遅れたらあの子に殺されるわよ?」 キョン「やれやれ…」 まぁ、優柔不断な俺にはこんな結末がお似合いなのかもな。とか思ったりして…しかし子持ちなのに未だに童貞とはどういう了見なんだ? ハルヒ「うるさいわね!特にオチも無いし締めるわよ。いい?」 キョン「どうぞ。好きにしてくれ」 谷口「はっ!ドリームか…」 谷口「長門有希や涼宮が妊娠に朝比奈先輩からは母乳か…我ながら凄い夢見ちまったな… そらユング先生もフロイト先生とケンカするわな………」 谷口「授業中に夢精しちゃった……」 クスン 国木田「谷口チャック、ってイカ臭っ!?」 キョン「お前授業中になにしてんだよ!?」 ハルヒ「なーに?谷口ったらまた授業中にナニしちゃったの?」 女子A「うわー最低…」 阪中「谷口くんは変態なのね」 女子B「いやー!今こっち見た!」 女子C「大変!B子が犯されちゃう!」 谷口「ち、違うって!これはそういうんじゃなくて…」 女子ブス「イヤアアアアアア!谷口がしゃべったわあ!」 女子デブ「妊娠しちゃううう!」 キムリン「ФжЯёнмЧЗψφДКИИ」 谷口「…………ちくしょう…」 完 注:作者さんの中では、谷口の夢の内容はエンドレスエイトの連続する夏休みの15497回目だそうです。
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あたし涼宮ハルヒ。憂鬱な核融合炉。暴走機関車。 中学に入ったころから、あの野球見に行ったときの喪失感に苛まれつづけて、高校生になった。 そしてあいつに出会った。あの糞忌々しいニヤケ面の頼んねえやつ。 いつもヘラヘラしながら朝私に話しかけてくる。 他の下らない男子同様、一言の元にはねつけてやればいいんだけど、なんでだろ、なんとなく話し相手になっちゃうの。 なんか見覚えあるような気がして、心の中を手探りするんだけど、微妙にスルっと逃げちゃって、ある日私が勝手に決めてた髪型ローテーションについて話しかけてきた日 -こんときゃ私らしくもなくずいぶんいろいろ話しちゃったんだけどさ- 直接聞いてやったのよ。 「あたし、あんたとどっかであったことある? それもずっとまえ」って。 あたしも馬鹿なこと聞いちゃったものよね。「いいや」とサクッといわれて『そりゃそうだ』と自分に突っ込んじゃったけど、「ずっとまえ」って自分のフレーズがどっから出てきたのか自分でもチョイ謎で、なんかモヤモヤして髪切りたくなっちゃたわよ。 翌朝間抜け面さらして、かなーり長いこと、呆然とあたしの髪後ろから見てた。 なんか文句あるの?あたしの髪じゃない。 別の日だけど、あたしの中学時の武勇伝をどっからか仕入れてきて「ホントか?」なんて聞きやがるのよ。どうせあの馬鹿谷口あたりに吹き込まれたんだろうけど、そんなことが気になるのもあんたも馬鹿の仲間だからだわね。 でいってやったわけ。あんたの知ったこっちゃないけど、本当だったらどうだってのよ、って。 奴はなんか肩すくめて手をひらひらさせてたけど、あれあいつの癖かなんかだわ。 なんかあほみたいな奴よね。 席替えがあって、私は後列窓際最後尾っていう、居眠りにもってこいのポジションをゲットしたんだけどさ、前見たらまた居やがるんだわ、あいつが。 まぁ偶然っちゃ、当たり前なんだけど、うるさいのが居なくなってサバサバできると思ったら、また奴が間抜け面して前に座ってたので、しょうがないから、馬鹿話に付き合ってやったわよ。 でもさ、ほかの男子も女子もてんで話す気にもなんないから、完全シカトで来たんだけど、こいつだけになんだか口きいちゃうのってなんでだろ。 あたしはなんか面白いことがないかと休み時間にはくまなく学校中を歩き回るようにしてて、部活とかも、高校になればなんかおもしろいのがひとつぐらいあるだろうって、いろいろ仮入部とかもしてみたんだけど、全滅。 あああせっかくあのまるで無駄な中学の三年間を我慢して、わざわざ公立に入ったのに、やっぱはずしちゃったのかな。 ってのはさ、わたしひとつだけ心の奥にずっと持ち続けてるひとつのイメージがあって。 いまでもよぉく覚えてるわ。中一の七夕にあたしがベガとアルタイルにメッセージを送るって決めて、夜遅くに校庭に潜入したときに会った北高の生徒。 自分のことジョンスミスとか馬鹿みたいな名前を名乗った。 ラインマーカーでメッセージを書くの手伝ってくれてさ、宇宙人は居るから心配すんなって。心配とかしてないけど、何でこの人断言してるんだろ、ってかなんかあたしを励ましてる? なんか寝入ってる女子背負ってたし、あげくに別れ間際に訳わかんないことよろしく、とか叫んでたし。 あたしそいつのことがあとからどうしても気になっちゃって、好きとかそういうんじゃないわよ、たぶん。あたしはそんな浮ついた女じゃないもの。 北高の名簿とかまで調べたりして、ちょっとわれを忘れ加減になっちゃったのは若気の至りってところだわ。 だって荒んでたあたしをなんとなく自然にわかって、受け入れてくれてるって感じがしたのよ。 こうみえてもさ、あたし異常に勘がスルドイっての?だいたいピンときたときは、なんかあるのよね百発百中で。 そんなことが心に引っかかってたからかなぁ、先公の勧めを完全シカトして公立の北高にはいっちゃったのになぁ。 そんときの人がいないのはあたりまえなんだけど、なんか面白いことがあるかもしれないって、おもったのに。 だから五月の連休明けのあたしは、これから三年間のこと考えると、もう憂鬱で憂鬱で、こんな世界は消えてなくなっちゃえばいい、って物騒なっことを本気で考えそうな精神状態だったわけ。 で、毎朝はなしかけてくるそいつが部活ネタ振ってきた後で、長々とつまんねぇ演説始めやがってさ、一部の天才のみが、不満のある現状を打破する方法を考え付くとか何とか。 あんたみたいな凡人は一生そうやってつまんない日常とやらに埋没してればいいのかもしれないけど、あたしはそうはいかないの。 でもね、なんとなくぼんやりしてたら、ピカッとひらめいたのよ。 『そうか!、なければ作ればいいんだ!!』って。 当たり前よね、あたしが既成の部活の枠組みにとらわれてるから、面白いのがひとつもないわけよ。 面子もコンセプトもあたしが決めればそれでOKじゃない? さすがにあたし自分の迂闊さをちょっと呪っちゃったわよ。気づけばほんっと簡単なことなんだもん。 そのことに思い当たったとき、思わずまえのあほ面の襟を思いっきり引いちゃった。 今思えばちょっとやりすぎだったかも、だってそいつ思いっきりあたしの机の角で後頭部いっちゃってたから。 しかもあたしもどうかしてたわよね、おもいっきりあいつにつばかけちゃって授業中に叫んじゃった。 「なければつくればいいのよっ」「だからなにを」「部活よ!」って。 あたしだめなの、時々こうやってガ~っていっちゃうの。制御できなくなるのよ、自分のこと。 わかってるんだ、これ重大な欠点だって。でもだめなんだよね、頭の中がカッと白い光に満ち溢れると、その瞬間全てのブレーカーがとんじゃうの。 それからのあたしはなんかもう俄然エンジンがかかっちゃった。 ニヤケ面の名前っていうかあだ名はこれまた間抜けな響きで「キョン」っていうんだけど、そいつを一丁かませてやろうと思ったわけ。 ううん何でかなんてわからない。今でもわからないそのときの気持ち。 こいつとその部活やったらいいかもって思ったのは、正直認めるわ。でもあたしの勘に外れはないのよ。 外れたかもしれないけど。 それから何もかもがはじまったのよね。 あたしは、SOS団の仲間と居ると、中学までのあの荒んだ心がどんどん、なんていうのかな、そう、浄化されていくことに気づいたわ。 あたしと仲間たち。 このすばらしい集団のおかげで、あたしはどんどんイノセントになっていく。 毎日楽しくてさ、殻に閉じこもって全てをはねつけてた自分が、ちょっとだけ素直じゃなかたってことは認めるわ。 でもね、実を言うと、最近誰にもいえないけど悩んでることがひとつだけあるのよね。 何って・・・あいつよあいつ。あのいまいましいあほキョン。 自分の心にうそついてもしょうがないから、言っちゃうけど、あたしあいつのこと好きみたいなんだ。こんちくしょう。 だいぶ長いこと自分でも気がつかない振りをしようしようって、おもってたんだけどさ。 でもさ、いまさら素直に普通の女の子らしくなんかできないよ。これまでずっとこういう調子でやってきたんだもの。 時々すっごく不安になることもあるよ。あたしがこんなんで愛想つかされたらどうしようって。 あの馬鹿は乙女心ってのを全っ然解せない超鈍感で、いちいちあたしの気に障るようなことばっかり言うんだ。 そ知らぬふりで強がってるけど、ときどきこころがグサッと音を立てるような気がするの。 こうみえてもあたしだって、花も恥らう乙女なんだからね。こころから血が出てるよ、気づかぬ振りしてるけど。 家で一人になってちょっと落ち込んだりすることもあるんだからね。 あたしってどう見えるんだろう。スタイルだって悪くないし、顔だって結構かわいいと思うんだけどなぁ。 正直性格はぶっ飛んでることは認めざるを得ないのが悔しいわ。 あほキョンはどういう女の子が好きなんだろう。 みくるちゃんも有希も、相当偏差値高いからあたし実を言うとちょっと心配。 あ~あ、こりゃあたしもそこらの普通の女の子並みに堕落しちゃったかなぁ。 でも、後の三人がなんかそれぞれこの件に関しては気に障るのよね。 まず有希。この子はぜったいキョンのこと好きだよね。あたしにはわかる。 でさ、あたしこの子のあの儚さっていうか、何も言わずギューって抱きしめてやりたくなるようなあの感じにはどうしてもかなわないって気がするんだ。 女のあたしが見てもこの子っていじらしいの、すごく。 クリスマスに何があったか知らないけどさ、あほキョンもなんかすごく有希のことが気になるみたいで、ときどきじっと見つめてる。 愛ってのかどうかはあたしにはわからないけど、すごく気にかけてるのよね。 ちょっとぐらいあたしにもそういうそぶり見せてくれればいいのに。 あたしだってあの時はわれながらどうしようもないくらいのうろたえぶりだったし。 あんなに心配もしてやったんだぞ。 一番気に入らないのは、有希のアイコンタクトがキョンにだけは通用してるってことよね。 二人は気がつかないつもりらしいけど、バレバレだっっての。あーもうなんか急に腹立ってきた。 有希もさ、あたしの言うことに反応するときとキョンにいわれたときが全然反応違うんだもん。ああいう無表情っ子の癖に妙にわかりやすい子だわ。 でも、あたしは有希がすごく好きなの。 だから困るんだなぁ正直言って。 恋敵なら戦えばいいんだけど、あたし有希と戦うなんていやだ。いっそ共有しちゃえばとかバカなこと思っちゃうくらい、有希も好き。 有希ってすごく変わったと思う。あんなあほキョンを愛することで変わったのかな。 あたしだって思いの深さじゃ負けないと思う、って何を言わせるのよ。 それからみくるね。 この子もキョンのこと憎からず思ってたみたいだけど、なんかあきらめた、というのか、ブレーキ踏んでるよね。 有希の気持ちもわかってるみたいだし、腹立たしいんだけど、あたしのことも「わかってるよ」みたいな目でみるんだよ。萌えキャラの分際で。 そうやっておねえぶることで、精神的優位を密かに保ちたいんだろうけど、本音はどうなのよ。 なんかこの世が仮の世でここじゃやっちゃいけないと自分に課してる枷がいっぱいあるみたいな雰囲気あるよね。 あたしにはわかるんだ。 古泉君。この子も頭くんのよ。 あたしを崇めてる振りしてるけど、内心わかりやすいやつだなってあたしのこと思ってるわよね。 そういうあんたのほうがわかりやすいって知ってる? あたしとキョンの気持ちをわかってて、皮肉ったり冷やかしたりしてる振りで、内心『このバカップルが』ときっと思ってる。 あほキョンはだませても、あたしはごまかされないわよ。 あ~あ、あほキョン、あんたもあたしのこと好きなんでしょ? とびきり勘の鋭いはずなあたしなのに、このことに関してはなんだか自信がないの。 あたし色恋沙汰に関しては、そんなもんは精神病の一種とまで当の本人相手に言い放っちゃってるし、あああ、あんなこと言わなきゃよかった。 あたしが素直にできないのは、これはもう一種の病気とわかってくれないかな。 でもなんか負けた気がするからそれもいやだわ。はやく告ってくれればいいのになぁ。 優柔不断でフラクラしてるばっかりで、ほんっとあほキョンって腹立つわよね。 そりゃそうと、あたしが思いつきで集めたこの面子、一見なんでもないようだけど、あたしもしかしてBull zEyeやっちゃった?って感じするの。 なんといっても怪しいのは有希よね。この子あからさまに変よ。 あの非情動性と万能さ、人間離れしてる。他の人と触れ合わないからあんまり知られてないけどさ、このごろはなんかネジが壊れちゃったのかもしれないけど、体育祭やマラソン大会や百人一首大会であたしとタメ張ってるもん。相当目立ってきたわよ。 そうね、野球のときもなんか変だったわよね。 この子は超能力者か宇宙人かなんかそんなもんよ、きっと。 みくるはさ、わかりやすい。鶴屋っちが口滑らせてたけど、この子この時代の子じゃないと思う。いやあたし基地外じゃないよ? ときどきあたしの前でも口滑らせるしね。普通の人なら当然知ってるはずのこと知らないんだ。 この前なんか船が何で浮いてるんだっていう話で、浮力で浮いてるんだといったらすごく意表を衝かれた顔するんだもん。 あんたそれおかしいでしょう。 古泉君はなんだろうね、彼自身は普通にみえるんだけどね。 なんか背景に特殊な組織みたいなものがちらつくわね。それもあたしに関係あるんじゃないかな。 なんかすごく変な知り合いとかが多いのよ。 ただ、なんかあたしこの子には裏でなんかえれぇ迷惑かけてそうで、あのこの似非スマイルの裏の疲労が見えたときなんか、なぜか申し訳ない気もするの。 あたし誇大妄想狂じゃないつもりだけど、ときどきあたしって、自分では気がつかない力ってあるんじゃないかな、って思う。 それが何かはわからないけど、なんかSOS団とそれが関係してるような気がする。 みくると古泉君とキョンがやってる目配せや内緒話やそんなことがほんとにあたしに気づかれないと思ってるんだから、あたしってほんと馬鹿にされてるみたい。 いかにもあからさまだっちゅうの君ら。 あたしのいないとこでゴソゴソしててもあたしには丸わかりだよ。 特にみくると古泉君。なんかあたしを怒らせないように怒らせないように腫れ物にでも触れるみたいな扱いよね。 でもなんなんだろうね、そんなに恐れるような力って。 キョンは嘘が下手糞だから、あたしがその気になって真剣に問い詰めればしらを切りとおせないだろうって思う。 聞くのが怖いけどさ。 あたしほんのり思うんだけど、あたしって自分の思い描いたようなことを実現する能力があるのかも。 ううん、はっきりは言えない、そうじゃないことも多いしね。 でも、不思議とあたしの思ってたとおりに物事が動いていく感じってのは時々ひしひしと感じるわけ。 こればっかしは、確信は持てないけどさ。そういう万能感って、自己中な子供時代にはよくあることだしね。 まぁ、こんな夢みたいなこといっててもさ、あたしの理性的な部分は、そんなことありえない、ってちゃんと思ってる。 でもあたしのこのかけがえのない仲間たちが、もしそういう風なウンと特別な奴らだったらいいなぁ、ってやっぱりどっかでおもっちゃうのね。 とはいえ、あのあほキョンだけはどう転んでもそんな特別なとこなんて、ありゃしないんだろうけどさ。 それもこれも、まぁいいんだ。 大目に見てやろうじゃない。だってあたし今とっても楽しいんだもん。 中学のときには思いもよらなかったくらい。 私自身こんなにうまく高校生活が送れるなんて、正直予想外だった。 自分を貫くための孤立は厭わないけれど、やっぱり孤独っていうのはけっこう心に来るのよ。 あとひとつ、どうもつらつら思うんだけど、もしそういうことが起こりうるとしたら、ジョンスミスってあほキョンと同一人物なんじゃないかなぁって。 そんなことはありえないことはちゃんとわかってるのよ。でも少なくともなーんか繋がりくらいはあるんじゃないかしら。 どうもそんな気がしてならないのよ。正直意味不明なんだけど、いつか一回ズバッといってやりたくなる。 そんときのあいつの顔が見てみたい。 そりゃそうと、あれって絶対夢じゃないよね。あの灰色の世界、青い巨人。そしてそこで起こったこと。 夢オチってことなってるみたいだけど、あたしはあれは本当にあったことだと感じるの。ううん理屈じゃない。 あんなリアルな夢ってありえない。もしあれが夢なんだとしたら、フロイド先生も真っ青DAZE。 なんかあたしあれ以来、すっかり安定してるしね。翌朝のあほキョンの態度もなんとなくそんな感じだったし。 あーどうしてあんな奴のこと好きになっちゃったんだろうあたし。一生の不覚だわ。 あいつがあたしのことを見てくれると、うなじのあたりがジーンと熱くなるの。 あいつが優しくしてくれたりすると、馬鹿みたいに涙が出そうになるの。 あいつがあたしに怒ったりすると、悲しくて悲しくて、自分のことがほんとに嫌いになるの。 まぁあれだ、夢じゃないとこで、一回ぐらいならキスさせてやってもいいぞあほキョン。ってかむしろしろ。超鈍感。バカ。
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「なぁ長門」 「……何?」 そう言うと長門は読んでいた本から俺の方へと視線をずらした。 頭部を殴りつけると陥没を起こしちまうんじゃないかって厚さの本だ。 まったく、凶器になり得る本なんて辞書の他にはガン○ンと終わ○のクロニ○ル最終巻だけで十分だぜ。 こんな本を好き好んで読む人間の気が知れないね。三度のメシより何とやらってヤツだな。 おっと、長門に関してはこの発言は撤回……せずとも良いかもな。 なんせ長門は人間じゃないんだから。いかんいかん、こんなことを考えている場合ではなかった。 「長門。折り入って頼みがある。聞いてくれるか?」 長門は少し考え込む素振りを見せ、 「私が出来る範囲内のことならば出来る限りの支援は行う」と頼りになる発言をしてくれた。 長門様々だね。本当ならば長門の負担は軽くしてやりたいのだけど今回ばかりはそうはいかない 。なんせ今度の話はその長門が発端なんだからな。 「鶴屋さんを見てくれ」 そういって俺は、なぜかSOS団の部室の中でマスコットと化している鶴屋さんの方を指差した。 「あれを見てどう思う?」 ああ、今の鶴屋さんにはかつてのうざったらしい……失礼、有り余るほどの快活さは影も形もなくなっていた。 ただの和み系のマスコットキャラになってしまった鶴屋さん。 ときおりにょろーんと聞いたものの心を癒してくれる不思議な声を上げている。 「鶴屋さん……いや、ちゅるやさんについての問題が今回お前に頼みたいことだ」 俺はいささか気まずそうな(俺の思い過ごしかもしれないが)表情を浮かべた長門に質問をする。 「アレはお前のこの前のやつが原因か? いや、違うならいいんだ。それならお前の手を煩わせることもないだろう」 しかし長門は――コクリ、と頷いた。……やれやれ、やっぱりそうか。 まず、今の状況の説明からしようか。 世間は浮かれ、走る先生。一週間後には日本古来の神へお参りしようかというのに異国のおっさんの誕生日を祝う。 そんなこの国ならではの矛盾や不条理を併せ持つイベント、クリスマス。 その直前に巻き込まれたゴタゴタについては今ここでは触れないが、どうしても気になるやつは「涼宮ハルヒの消失」でも読んでくれ。 とにかくその時俺は大変な目にあった。その原因はなんと長門だったんだな 。ここが今回の問題点だ。あの時長門がしたこと――詳しくは俺にもよくわからん。 古泉に聞けばあの憎ったらしい笑顔で説明してくれるだろうな。 ええい、思い出しただけで虫酸が走るぞ、あの顔。ついわき道にそれるのがいかん所だな。 簡単に言うとその時長門は世界を書き換えた。すったもんだでまたこの世界に戻ったんだが…… 紆余曲折を経てSOS団の年内活動もほとんど終え。みんなだらだらと過ごしているのが現状だ。 ハルヒと朝比奈さんは新年用の衣装がどうとか鍋がどうとか言って買い物へ。古泉は用事だかで早々と帰ってしまった。 部室に残ったのは俺と長門、それに鶴……ちゅるやさんの三人ってわけだ。 なぜか周りの面々は鶴屋さんに起きた異変について言及しようとしない。 たまりかねた俺がついに長門にヘルプを求めた。今回のあらましはこんなとこだ。 「ねぇねぇキョン君っ。スモークチーズはあるかなっ?」 ……まただ。溜息をついてちゅるやさんの要求を飲む。 「すいません、もうないんですよ。今ハルヒたちに買ってくるよう電話しますからちょっと待っててくださいね」 「にょろーん」 今のは了解したという意味なのか? まぁそれはいい。 今のちゅるやさんは、こう口で説明しきれない不思議な空気を纏っている。 そう、急なスモークチーズの要求にもついつい応えてしまうような。俺は携帯を取り出しハルヒへと電話をする。 「なに? こっちは忙しいんだからね! 面白くないことだったら覚悟しなさいよ?」 開口一番こんなことをのたまうハルヒ。だが文面ほどには機嫌は悪くないようだ。朝比奈さんとの買い物を楽しんでいるのだろう。 もし朝比奈さんとの買い物を楽しめないようなヤツがこの世にいるとするならばそれは人間失格ものだな。 そんな幸運をふいにするヤツがいるのならばまず俺がぶん殴るだろう。いやマジで。 「ハルヒ、帰りにでもいいからスモークチーズを買ってきてくれないか? 鶴屋さんが食べたいらしい」 「んーいいわよ。た・だ・し、あんたの奢りで団員みんなの分買ってくるからね♪ せいぜい財布の用意でもしてなさい。んじゃね」 そういうとハルヒは一方的に電話を切った。 何故俺がみんなの分の代金を出さねばならんのかという考えも一瞬脳裏に浮かんだこともない。 が、その程度で朝比奈さんをはじめとするSOS団の面々にささやかな幸福がもたらされるのならば安いものだ、と思い (あの爽やかイケメン野郎がここにいたならば素直にこう思えなかったかもしれないが)、 皆で美味しくスモークチーズをいただくためにも今はこのちゅるやさん問題をどうにかせねばいけないと、そう考え、いつの間にやらまた読書を始めている長門に尋ねた。 「長門、単刀直入に問おう。ちゅるやさんを鶴屋さんに戻せるか?」 「その質問に正確に答えることは難しい。彼女は私の目には普段と変わらず映っている。 さっきあなたの視神経から直接情報を得ることにより異常を確認した。けれどそれでも私の感覚器官では異常を捉えることが出来ない」 長門の言葉を一つ一つ反芻し、結論に至る。 「つまり……お前でも分からないってことか?」 「肯定。あなたが異変を感じ始めた時点で理由として考えられるのは私が起こしたことだけ。しかし明確な理由が分からない以上問題の解決は容易ではないだろう」 これは困った。いざという時の頼みの綱、長門でさえダメだとは…… 「ふむ、話は聞かせてもらいました。長門さんの手に余ることならば僕に出来ることはないようですね」 「……古泉、お前いつからいたんだ?」 俺の眼前でニヒルに笑う男こそこのSOS団の一員、古泉一樹。団唯一の超能力者にして説明役だ。 「ええ、思っていたよりも用事が早く済みましてね。はは、この時期に独り身というのもなかなか悲しいものです。 あなたたちに会いたくなってしまいましたよ。ちょうどあなたが涼宮さんに電話をしていたころに来ましてね。 長門さんと二人きりで話し始めるものだから遠慮して外で待っていたというわけですよ」 古泉はそういうが実際どんなだか怪しいもんだ。 だいたい遠慮してなんて言っておきながら自分はこっそり聞き耳立ててたってわけか。こいつにはプライバシーと言う理念がないのかまったく。 「いえいえ、聞き耳立ててただなんて……僕はただあなたがまた突拍子もないことをしないかと心配していたんですよ。たとえば……なんかね」 そんな心配なぞしなくていい。だいたい何も出来ない分からないというなら今回お前の役割は無いはずだ。 いちいち出て来て話をややこしくするんじゃない。 「しかし困りましたね。あなたのいう鶴屋さんの異常というのは僕にも感じられないのですが。一体どのようになっているんです?」 「ちゅるやさんはちゅるやさんだよ。今はそれ以上でもそれ以下でもない」 「おや、大尉ですか。僕は少佐の頃が一番気に入ってましてね。今度じっくり話してみたいものです」 「また今度な」 「みんな何話してるんだい? あたしにも教えてよっ」 ちゅるやさん。やはりおかしい。鶴屋さんならば教えてよっのあとに!が入るはずだ。 このテンション、やはり鶴屋さんとは別物。しかしみな気づいてないようだ。 「ええ、ちょうどあなたの話をしていたところですよ」 「それはめがっさ気になりっ」 「いえ、こちらのキョン君がですね、あなたが最近変だとおっしゃるのでね」 「にょろー?」 ちゅるやさん、そんな真ん丸い目で俺を見つめるのはやめてください。 それに変だなんて俺は思ってませんよ、むしろいつもより良いと思ってるくらいです。 しかしそんな俺の思いなど知る由もなくちゅるやさんはそのつぶらな瞳をこちらへ向けていた。 「キョン君キョン君、スモークチーズはあるかい?」 「さっき食べきっちゃったでしょう。もうすぐハルヒたちが買ってきますから待っててください」 「おや? 鶴屋さんはスモークチーズが好きだったのですか? これは初耳ですね」 古泉の言葉にはたと俺は気づく。確かにちゅるやさんはスモークチーズの食べすぎだ……! 「そうか……そうだったのか!」 「どうしたんですか? まさか……真相に気づいたとでも?」 「これを見てくれ」 俺は近くにあったノートを開くと今回のキーワードを書き連ねた。 鶴屋さん 長門の暴走 ちゅるやさん スモークチーズ 「これがなにか?」 「今回の事件の背景には長門の暴走が深く関わっている。あの出来事のあとにこの事件が起きたことからもそれは火を見るより明らかだ。そしてスモークチーズ。こいつを見てくれ。こいつをどう思う?」 「すごく……カルシウムです……」 「古泉……まぁいい。長門、カルシウムの効果は?」 「骨を大きくするにはカルシウムをとれという言葉もある。またキレやすい現代っ子にも精神を落ち着かせる効果で嬉しい。牛乳などに含まれているが牛乳とアンパンとの組み合わせは絶品だ」 「十分だ。ここではカルシウムの精神を落ち着かせるという効果に注目して欲しい。そして第二に注目するのは鶴屋さんの性格。あの落ち着きの無さは確かに高校生のものではなかった」 「それがなにか?」 「ここからが本題だ。このキーワードから推測される事実……!」 俺はノートへと驚愕の事実を書き込んでいく。 長門の暴走→前提条件。キレやすい現代っ子の象徴。 鶴屋さん→あの性格。現代っ子のモデル。 スモークチーズ→カルシウムたっぷり。固形のため持ち運びに便利。 スモーク味で飽食の時代を生きる現代っ子も満足。 ちゅるやさん→カルシウム摂取後のモデル。癒しのマスコット。 「今回の構図はこうだ。長門の暴走。これが現代っ子の暴走の象徴となった。普段は無口だったあの子が突然――典型的な形だな」 俺は自分の仮説を確かなものと確信していた。 「そこで対策としてカルシウムの摂取が提案された。しかし牛乳離れは進み、この飽食の時代、子供が好き好んで食べるものなんてそうそうない。ここで登場したのがスモークチーズだな。利点は見ての通り」 話すたびにその確信はより確かになる。 「そしてそのテストとして選ばれたのが鶴屋さんだ。あの性格に、実家の知名度。対象としてはうってつけだな」 「……興味深く聞かせて頂きました。しかしまだ確証を持てるほどの証拠はないようですね」 「証拠なら作ればいいさ。そのための長門です。長門、ちゅるやさんの体内カルシウム濃度を調整してくれ」 「了解。それならすぐ終わる」 長門はちゅるやさんへと手をかざした。さすがSOS団のリーサルウェポンだ、頼りになるぜ。 「あれ? あれれ? 長門っち何やってんのさっ?」 そう言うちゅるやさんの雰囲気が変わってきた。 「お? おおお? なんか元気出てきたにょろ!」 ぴょんぴょん飛び跳ねはじめる鶴屋さん。ちゅるやさんに未練がないと言えば嘘になる。ただやっぱり鶴屋さんはこうじゃないとな。 「しかし気になるのは黒幕です。一体誰がこんなことを……」 「それは俺にも分からない。まぁ手がかりがないわけじゃないさ。……ちゅるやさんが食べたスモークチーズの包装だ。ここに書いてある。製造元がな」 「……! そこには一体なんと?」 「日本骨太協会……NHKだ。そう、これは国家を挙げたプロジェクトだったんだよ!」 「な、なんだってー!?」 「……これはまだ序章に過ぎない。……古泉、力を貸してくれるか? 無理強いはしない。だがいつやつらがハルヒの存在に気づくかもわからない。力が必要なんだ」 「……いつか言いませんでしたか? あなたのために、涼宮さんのために、来るべき時には力を貸すとね」 「古泉……! すまんな、いつもいつも」 「いえ、……僕だけじゃないようですね、ご覧ください」 古泉が指差した先――そこにはすっかり元通りになった鶴屋さんといつも通りの長門の姿があった。 「……すいません、ありがとう」 「なになに、キョン君が気にすることじゃないのさっ! ちょいとあたしも怒っちゃったからねっ! こういうときはこてんぱんにしてやんないと気がすまないのさっ!」 長門は無言のままコクリ、と小さく、けれどしっかりと頷いてくれた。 まったく――みんな泣かせてくれるぜ。俺がこんな風に泣いちまうなんて天地開闢してから初めてじゃないのか? ……ありがとう、本当に。 俺がしばし涙ぐんでいると、外から聞き慣れた声が聞こえてきた。 「えーっ! みくるちゃんそれホントなの? 凄いわ、それって! SOS団設立以来最高最大の謎よっ!」 ああ、ハルヒが帰って来たんだな。こんな顔見せられるもんじゃない。俺はそそくさと席を立つと少し悩んで、皆に背を向ける形で窓から外を覗くふりをすることにした。 後ろでドアの開けられる音が響く。まったくあの馬鹿はいつになったら丁寧にドアを開けてくれるんだろうか。 ……なんてな。今はそれも耳に慣れてしまった。なかったらなかったで寂しく感じちまうんだろうな。 「みんな、ニュースよニュース! みくるちゃん情報だけどあの国営のが裏では色々してるらしいのよ!」 またどっかで聞いたような話だな。 「あれ? キョン何してんの?」 「ああ、彼なら青春のリビドーについて思索しているところですよ。なんでも最近大きく心を動かされる出来事があったらしいので」 古泉め、またひっかかる言い方をしやがって。 「ふーん、まぁいいや。みんな! SOS団の来年一番最初の活動はこれよ! 国営事業の裏に隠された秘密! 子供の夢を隠れ蓑にこそこそするなんて最も許さざる行為よ!」 「み、みなさんスモークチーズ買ってきたのでご一緒にお茶でもいかがですかぁ?」 朝比奈さん、ダメだ、それは! 思わず振り向いてしまう。 「あぁ、忘れてたわ。はい、鶴屋さん。あたしも一個もらおうかしら。キョン、ちゃんと後で代金払いなさいよ? 立て替えてやったんだからね?」 スモークチーズをとるやいなやすぐに開けて食べ始めるハルヒ。ダメだダメだ! 「ハルヒ! すぐにそれを食うのをやめろ!」 「は? 何言ってんのよキョン。あら、これなかなかおいしいわ♪ さすがみくるちゃんが選んでくれたものね♪」 ハルヒは食べるのをやめようとしないばかりかさらに食べるスピードを上げる。くそっ、無理やり取り上げるには距離が遠すぎる! ……そのとき、ハルヒに異変が起きた。明らかにハルヒのまわりの空気が変わっていったのだ。そう、それはちゅるやさんのものに酷似していた。 「くそったれ……! 今度はにゃるひ、ってか」 俺は思わず拳を握り締めていた。そのまま壁に叩きつける。 「長門っ!」 「把握した。調整に入る」 しかしその長門を弾き飛ばしたもの…… 「朝比奈……さん……?」 俺は自分の目が信じられなくなったよ。そのとき長門を突き飛ばし、にゃるひを確保した……その人が朝比奈みくるだなんてな。 俺の知ってる朝比奈さんは何も無いとこでこけるようなドジッ娘属性を持った未来人だったはず。まかりまちがってもSOS団随一の実力を持つ文型宇宙人長門有希を突き飛ばしハルヒを後ろ手に捕まえるような御人じゃない。 「みくるっ!? 一体何やってんのさ!」 「朝比奈さん……そうですか、鶴屋さんにスモークチーズを与えられる立場にいる人間、ということですね」 朝比奈さんはにゃるひを捕まえたまま俺たちに言い放った。 「ごめんなさい、皆さん。……皆と過ごした時間、とっても楽しかった。けれど私はSOS団の一員である前に、私の世界の人間の命を背負った立場にいるの。それだけ。それだけ分かって欲しかった」 嘘だろ……? けれど朝比奈さんはベルトについたボタンに手を伸ばし、それを押した。 「いけない……! それは緊急離脱装置。今逃がしたら捕捉出来ない……!」 長門の言葉も、しかし俺の混乱した体を動かすほどの力は持たなかった。 出たのは一つの言葉。確かめる言葉。 「朝比奈さんっ……! それが、あなたの答えなんですか 本心から、それをしてるんですか!?」 朝比奈さんは悪戯な顔を浮かべ、人差し指を唇にあてるおなじみのポーズで、これまた何度も何度も俺を誤魔化してきた言葉を唱えた。 「それは、禁則事項です――」 朝比奈みくるは、そう言い遺して俺たちの前から姿を消した。涼宮ハルヒを連れて―― 俺は、何も出来ずに立ち尽くしていた。ただ胸に空いた痛み。喪失感なんだな、これが。次第に感情が、身体の自由が戻ってくる。 「俺は……俺は馬鹿だ……!」 なんださっきの俺は。調子に乗って。何も考えずに。先手、打てただろ? 悔しい、悔しい、悔しい―― 「……決めたぜ」 「……失礼ながら、何をです?」 「ハルヒを……取り戻す……!」 救いたい、あいつを。いや、救ってみせる。そう決めた。やるしかない、今までの、傍観者なんてスタイルはクソくらえだ。自分で決めたんだ、あいつを守る―― 決意。それが今の俺の全てだ。 ガタンっ! 頭に響く痛みに意識が戻ってくる。ふぅ、こりゃまた深刻な夢を見たもんだ。ベッドから転げ落ちた体をいたわりながら俺は一息つく。 「なんか……夢なのに疲れた……」 すまんな、こういうことだ。ここまで盛り上がってこれかよ! なんて言わんでくれよ、俺には。言いたいことは全部作者へな。 んじゃ、涼宮ハルヒ大外伝!? 終わり。
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涼宮ハルヒいじめ短編集 1 2 3 4 5 6 7 8 気付いた時には 自覚 崩壊 赤の世界 キョン
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涼宮ハルヒの憂鬱 haruhiSnap012.jpg 「東中学出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」入学初日早々、ぶっ飛んだ自己紹介をした涼宮ハルヒ。そんな、ハルヒを中心に発足したSOS団を取り巻く非日常系学園ストーリー。 原作・構成協力:谷川流原作イラスト・キャラクター原案:いとうのうぢ製作総指揮:安田猛・宇田川昭次・八田陽子・酒匂暢彦監督:石原立也 シリーズ演出:山本寛超監督:涼宮ハルヒシリーズ構成:涼宮ハルヒと愉快な仲間たち アニメーション制作:Kyoto Animation製作:SOS団 ・作品について・登場キャラクター・レビュー・用語集
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新学期が始まり、一ヶ月程過ぎた5月のある日。 SOS団の私室と化した元文芸部室で、 いつものように、朝比奈さんの淹れてくれた美味いお茶を飲みながら、古泉相手に将棋をしていた。 古泉が次の手を考えてる間、ふと顔を上げてSOS団メンツを眺めた。 長門はいつもの場所で本を読んでいる。 朝比奈さんはハンガーの前に立ち、コスプレ服を整頓したり掃除している様だ。 平和な部室。それというのも、いつも何かをしでかすハルヒが居ないからだ。 どこにいったのやら。どうせまたろくでもないことを考えなら校内を徘徊しているのだろう。 視線を元に戻す。古泉が駒を握り、手を進めたと同時に扉が勢いよく開かれた。 我らが団長様の登場である。ハルヒはニコニコとご機嫌な顔つきをしている。今度は何を思いついたんだ? そして俺は久しぶりに驚かさせられる事になる。 一応言っておくが、俺は今までに散々色々な事に巻き込まれ、ちょっとやそっとのことでは驚かない自信がある。 だが、今回のハルヒには意表を突かれた。ハルヒの横には小柄な少女が立っていた。 そんなに校内をうろついた事はないが、その少女を今まで見た記憶がない。 推測から言うと、新入生って所だろうか。俺が驚いたのはハルヒの次の言葉だ。 ハルヒは少女の手を引いて中に入ると、立ち止まりこう言った。 「皆、注~目!紹介するわ。新しい団員よ!」 今、なんて言った?WHAT?新しい・・団員!? 続いて横の少女が自己紹介を始める。 「新しくSOS団に入る事になった伊勢 海奈でーす。よろしくお願いしまーす」 伊勢と名乗った少女をよく観察する。見た目は本当に高校生か?というような童顔である。 さらに胸はぺったんで、長門といい勝負かもしれない。 総合的に考えて、妹と同じ年齢だと言われても驚かない様な容姿である。 ハルヒの指示で現SOS団の自己紹介が始まる。俺の番はハルヒによって遮られ、案の定キョンと紹介された。 しかし、そんな事はどうでもいい。普通の部活動ならロリ属性の一年生が入団しましたー。ですむだろう。 だが、ここはSOS団は普通の部ではない。未来人、宇宙人、超能力者が一同に集まるというおかしな集団なのだ。 という訳で、ここには俺を除いて普通の一般人はいないし、入団することもないだろう。 ということは、目の前のロリ少女も普通ではないはずなのだ。 ふと周りのSOS団メンバーの顔を見る。 長門は無表情の中にどこか怪訝な顔付きをしている。 古泉はぱっとみれば、いつものニコニコハンサムスマイルだが、どこか影りがある気がする。 朝比奈さんは慌てた様な、どうしたら良いのか分からない様な困った顔をしている。 ハルヒだけが能天気にニコニコ笑っている。お前はいいよな、悩みが無さそうで・・。 思い返すのは2ヶ月程前の朝比奈(みちる)さん拉致事件である。(参考原作小説陰謀) 古泉の機関に敵対する組織。その尖兵である可能性もあるのである。 メンバーの紹介後、ハルヒは伊勢にある程度のSOS団活動の簡単な説明をし、 既に時刻が日暮れ時な事もあり、その日の活動は解散となった。 ハルヒ達が帰った後、ハルヒを除いたSOS団メンツの集会が行われた。 内容は言うまではないとは思うが、伊勢についてである。 集まっているのは俺、古泉、長門の3人だ。 朝比奈さんの伊勢の見張りという事でハルヒと一緒に帰っている。内容は後で連絡するつもりだ。 「で、伊勢の正体についてだが・・何か心あたりはあるか?」と俺が2人に聞く。 「こちらにはなんとも言えない、といった感じですね。敵対組織の情報はある程度聞いていますが、 その数も少なくも無く、完全に特定はできません」と古泉。続いて長門が、 「ある程度は理解した。でも・・ありえない存在」 どういうことだ?という俺の更なる問いに、長門が続ける。 「彼女はこの世界に存在するはずの無い存在」 よく分からないな・・存在しているのに存在するとは・・幽霊とか、そういう類のものなのか? 「違う。貴方にも分かるように言えば・・彼女は別の次元の存在」 つまり・・、異世界人ってことか? 「そう」 俺は初めてハルヒを知ったあの強烈な自己紹介を思い出していた。 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところまで来なさい。」 現在そのハルヒの望み通り宇宙人、未来人、超能力者はSOS団に所属している。 ということは、1年越しで異世界人がやってきたということになる。 けれど妙だ、最近のハルヒは、今のSOS団の活動に結構満足している様子だった。 時には、ハルヒの気まぐれかもしれないが、まったく謎に関係のない事もしている。 そんなハルヒが、今頃になってそんな事を望むのだろうか?俺の問いに答えたのは、やはり長門だった。 「今回は、涼宮ハルヒが望んだ事ではない」 そうなのか?だったら、なぜ伊勢は俺たちの前に現れたんだ?古泉の敵対組織に関係あるのか? 「敵対組織に関係あるのかは分からない。でも伊勢海奈が自ら望んで私達の前に現れた事は事実」 「今まで割りと大人しく影で行動していた彼らが、とうとう表まで出てきたんでしょうか」 「わからない」古泉の問いに長門が答える。 いくら長門が万能宇宙人だとしても、未来との同期を止めた事で先のことは分からない。 結局伊勢が異世界から来たであろう、ということくらいしか分からなかった。 古泉は機関で情報を集めてみますといい、その日は解散になった。 完全に日も落ち、薄暗い道を歩いていた時。 「あの、---さんですか?」ふいに後ろから名前を呼ばれ立ち止まった。 自分の本名など久しぶりに聞いたので一瞬自分のことかわからなかった。 が、次の言葉で気づいた。「それとも、キョンさんと呼んだ方がいいでしょうか?」 振り返る。薄暗い夜道を照らす街頭の下に、一人の少年が立っていた。 北高の制服を着ているその少年は、俺と同じぐらいの年頃だろうか。 古泉の様に気持ち悪いほどのハンサムスマイルとはいえないが、それなりの笑顔で俺を見ている。 「こんばんは、キョンさん」そういいながら俺に近づいてくる。 「1年2組の鏡野と言います。時間が無いので手っ取り早く説明しますね」 俺は黙っている。というよりはいまいちよく分かっていなかっただけだが。 「僕はこの世界の人間ではありません。もう伊勢海奈には会いましたよね?彼女と僕は同じ世界の人間です。」 次々に喋る。その表情はどこか焦っているように見えた。 「彼女の動向に注意してください。彼女は・・」鏡野と名乗った少年は次に恐ろしいことを口にする。 「涼宮ハルヒさんの命を狙っています」一瞬、頭の中が真っ白になった。 なんだって?伊勢がハルヒの命を狙っている?そんなもん狙ってどうすんだ?新手のギャグか? いきなりの爆弾発言に完全に動転してしまい、何がなんなのか分からなくなる。